ヒマなので積みゲーでも紹介してみる。
ルーク
箱にデカデカと「ビッド(せり)カードゲーム」と書かれてますが、トリックテイクです。(BGGリンク)
トリックテイク
「4スート14ランク切り札有りマストフォロー変態要素無し」で通じる人は、後述「得点計算」のところまで読み飛ばして下さい。1~14のカードが各1枚、4色ずつあります。
あとジョーカー的なカードが1枚あるけど、これは標準ルールでは使わないので割愛。
これを全員に同じ枚数ずつ配ります。
全員が順番に手札から1枚ずつ出して勝敗を決める、というのを手札がなくなるまで行います。(手札の補充はありません)
最初のプレイヤーが出したのと同じ色のカードを、他のプレイヤーは出さなくてはならなず、一番大きい数字を出したプレイヤーがラウンドに勝利して、出されたカードを全部受け取る(手札には入れず、自分の前に置く)。
もし同じマークのカードが無い場合は何を出しても良いが、そのラウンドは必敗である。
スタートプレイヤーが黒5を出して、時計回りに全員が1枚ずつ出した図。 黒を出さなければいけないが、黒が無い人は何色でも良い(赤14)。 このラウンドは一番大きい11を出したプレイヤーの勝利。 (数字だけみると14が最大だが、黒ではないので自動的に負けとなる) |
ラウンドの勝者が次のスタートプレイヤーとなる。
「同じ色が無い」というのは自主申告だが、ウソをついても絶対にバレるので正直に。(「あいつはあの色を持ってない」というのはトリックテイクでは最重要と言って良い情報であり、尽きたはずの色のカードを後で出せば即突っ込まれるのである。)
切り札
ゲーム開始時に4色のうち1色が「切り札」に指定される。切り札と言うだけあって、出せば勝てる。例え最初のカードと違う色であっても。
カードの強さを纏めると、まず色で強さが決まる。
最初のカードと違う色<最初のカードと同じ色<切り札の色
同じ強さの色なら、数字の多い方が勝つ。
黒4からスタート。切り札は黄色。 この場合、黄色6の勝ち。 ちなみに強い順に黄6>黄3>黒11>黒5>黒4>赤14だ。 |
こうして全員の手札がなくなったら得点計算。
トリックテイク用語
余談だが、トリックテイクは一大ジャンルを築いているためか、専門用語が多い。憶える必要は全く無いが、「切り札」位は憶えておくと捗る。
・スート 「色」、あるいは「マーク」をかっこよく言い換えたもの
・ランク カードの強さを表す「数字」のスカした言い方。
・トリック 手札から1枚ずつ出す勝負のことだが、要は「ラウンド」の事。
ラウンドに勝つ事を「トリックを取る」と言う。
・マストフォロー
最初に出したのと同じ色を出さなくてはいけない縛りのこと。
ジャンル名であるトリックテイクとほぼ同義。
「ほぼ」というのは「メイフォロー」という縛りの無いタイプも存在するため。
・リード ラウンド最初のカード。そのプレイヤーは「リーダー」。
・フォロー 2番目以降のカード。そのプレイヤーの事は「フォロワー」。
縛りを受けて出す事を「フォローする」「フォローできる」などと動詞的に使う。
・切り札 フォローしてなくても例外的に勝てる色。「トランプ」とも言う。
・変態 この「ルーク」はトリックテイクの基本的なルールそのものだが、トリックテイクの世界は広い。差別化のためにゲーム独自の特殊ルールが考案され、正それに触発されて別のゲームでも特殊ルールが採用され・・・と基本ルールからかけ離れていった結果、そういったトリックテイクゲームは変態と呼ばれるようになった。多分褒め言葉である。
得点計算
ゲームが終わると、それまでに取ったカードが自分の前に積まれているはずだが、それで得点計算をする。その中に「5」があれば1枚5点。「10」と「14」は1枚10点。
その他のカードは無価値だ。
ゲームを繰り返して、規定点数に達したプレイヤーが勝利する。
ビッド
さて、実はゲームの最初に、手札が配られたタイミングで件のビッドを行う。ビッドとは、ゲームの前に自分が何点取れるか予想する行為であって、セリとは何の関係も無いのだが、とりあえず、このゲームでは謳い文句通りセリ形式でビッドを行う。
つまり、例えば
「俺は50点取れるぜ!」
「俺は55点だ!」
「じゃあ俺は60点だ!」
「「どうぞどうぞ」」
という感じで、60点が至上命題となった上島と、ノルマの無い2人でゲームは行われる。
上島は、もしノルマを達成できないときはマイナス60点。
他の2人はノルマがないのでマイナスはない。
上島はリスクを負うが、このゲームの切り札を決める権利が与えられ、また、最初のカードを出す事が出来る。
積んでる理由
昭和感漂う玩具屋に立ち寄った際に見かけたので買ってみた。自分はトリックテイクは好きだが、セリは苦手である。
箱の謳い文句に随分悩まされて買ったのを憶えている。
説明書を見ると、まあ普通のトリテではあるが、公式大会ルールなるものも記載されている。1983年製の古いゲームだが、当時はそのくらい人気があったのだろう。
しかし、そのルールを読むと4以下のカードを全て除くことになっている。
トリテの命であるカード構成を、たかが大会ごときのために乱暴にいじられて、すっかり萎えてしまった。「5」から始まるというのも美しくない。
上の数字を抜けば良いのだが、そうすると得点になるカードも変更しなければならないからそうしたのだろう。
気に入らないのに、恐らくそっちの方が楽しい(故に大会ルールになっている)というのがますます気に入らない。・・・という変な意地のため積んだままになっている。
あああとカードデザインがシンプルすぎるというのも。